ヤマンバ

家を出てすぐの土手を、車で移動してると

小さめの汚れた白い柴犬が

ちょこまかと走っていた

 

迷い犬か?野犬か?とスピードを緩め

運転席のウィンドウを下げ、「ワン」と言ったら

少し見つめて、すぐまた、ちょこまかと走って

 

別の車の前を歩いたりしながら

鬱蒼とした土手沿いに入って行った

感覚が鈍そう

老犬だと思う

野犬を育てている人がいると言う方向に

走って行った

 

何かくわえていたのでよく見ると

食パン半分入った残飯のようなものだった

 

腐敗したような食べ物を何処へ運んでいるのか

寒い日が続いたのに何処で寝起きしてだんだろうか

 

慣らして捕まえようとしたら近所は察知して

騒つくのは必至

保護団体さんが一発で保護しなきゃ

近所の爺さんたちは野良の犬や猫に愛情ないから

ロクでもない展開にならないかと

頭がグルグル

 

ああ、悲しい

誰が捨てたんや。。。

 

その数日後

捨てられたらしきキジトラのヌコ様を見かけた

キジトラは暑い環境の祖先じゃなかったかな

マイナス気温の深夜   大丈夫なんかな

 

はー😮‍💨

 

捨てる人見かけたら

ガンバレルーヤのよし子ばりに

クソォがあっっ、と吐き捨てる練習をせねば

 

治安が不安な昨今だから

念のため

眉は剃り落とすか、糸みたいに細い方が良いよね 

 

昔話で、山奥には

オバケみたいな老婆が出てくるけど

下手したら人喰いみたいヤマンバとか

 

あれは自衛だったんじゃないかと思う

老人の一人暮らしは危ないもんな

 

ヤマンバの練習もしておいた方が良さそうだ

 

(了)